認知症って何でしょうと言われたならば、シンプルに言うと、「記憶力の低下です」と答えます。
もちろん、専門的には色々あります。ただ、「こんな症状もあってあんな症状もあって」というと、「で、結局どの症状が大事なわけ?」みたく混乱しないでしょうか。
そのような意味で、「認知症とは記憶力の低下をメインにした脳の病気です」と言っておきます。
もちろん、認知症でもいろんな症状があります。
少し詳しい人だと、幻視や体の動かしづらさがあるレビー小体型認知症とか、早い段階でやる気がなくなってしまう前頭側頭型認知症とかの認知症もあるだろうというでしょう。
その通りです。
ただ、記憶力低下がメインのアルツハイマー型認知症が、認知症のおよそ6割と言われておりますし、アルツハイマー型認知症以外の認知症でも認知機能が低下しますので、ひっくるめて「認知症では記憶力が低下する」と話します。
当院では頭部MRIや核医学検査(放射性物質を体に取り込んだ上でする検査)や脳波は行えませんので、厳密な診断となると、大病院に紹介することがあります。
ただ、人によっては転んだ後に頭の中で血が溜まって、急激に記憶力が下がる方がいらっしゃいます。
頭の中でじわじわと血が溜まって、脳を圧迫してしまうのですね。
そうなると、本人やご家族としては「物忘れが始まった」と思っていても、実際は脳出血ということもあるわけです。
当院ではそのように、記憶力低下から始まるけれども、実を言うと危ない病気をしっかりとみられるように、CTを導入しております。
クリニックの使命として、時間をかけて認知症がどの認知症か評価する前に、まずは危ない病気かどうかの判断が大事になってきます。
なので、もし物忘れがあるとなった時には、ひとまずご相談いただければ幸いです。
ひとまず危ない病気がないことを確認して、そして細かく病気の方を知りたい方は大病院に紹介する感じになるかと思います。
もちろん、危ない病気があったならば、即時にお伝えし、適切な医療機関と連携をとっていければと思います。
なお、認知症の型は様々あるのですが、治療内容に大きな違いがあるかと問われると、実を言うとあまりありません。
診断が何であるかより、患者さんやご家族としては、早い段階で症状が早く治ってほしいという方もいらっしゃるかと思いますので、診断をどこまで細かくやるのか、治療方針はどうするかなど、相談して決めていけたらと考えております。